寝不足でもないのに眠い。日中に過度な眠気がある。
その症状は過眠症(睡眠障害)かもしれません。
本記事では、過眠症とはなにか、2つのタイプと原因について調べてみました。
過眠症かも?と思ったらぜひ参考にしてみてください。
過眠症とは?
過眠症とは睡眠不足ではない状況下においても、日中の強い眠気のために日常生活に支障をきたす睡眠障害です。
医師の診断が必要な過眠症
ナルコレプシーは、食事中や歩行中など、通常眠ることのない状況での居眠り(睡眠発作)が特徴の慢性の睡眠障害です。
目が覚めている状態を続けるために必要な物質を作り出せなくなってしまうことで発症します。
主に10代~20代前半の発症率が高いようです。
突発性過眠症は、眠気に襲われいったん眠ると1時間以上眠ってしまい、簡単に目覚めることのできない睡眠障害です。
寝ぼけが長引き、会話がまとまらず記憶もはっきり残らないような「睡眠酩酊」と呼ばれる状況になるときもあり、毎日16~18時間眠ることもあります。
10代~20代を中心に発症し、男女差はないようです。
ナルコレプシーと突発性過眠症の違いは?
一見同じような症状が特徴的な2タイプの睡眠障害ですが、大きく異なることはなにがあるのでしょうか。
ナルコレプシー | 突発性過眠症 | ||||||
・居眠りの時間が長い | ・居眠りの時間は短い | ||||||
・眠気があっても多少我慢ができる | ・我慢できずに眠ってしまう | ||||||
・なかなか目覚めず、すっきりしない | ・すっきりと目覚める | ||||||
・1日の総睡眠時間が長い | ・1日の総睡眠時間は正常 | ||||||
・寝入りにはレム睡眠がおこりにくい | ・寝入りにはレム睡眠がおこりやすい | ||||||
・情動脱力発作がない | ・情動脱力発作がおこる |
症状の違いとしては上記のことが挙げられます。
原因と治療法
では、ナルコレプシーと突発性過眠症の原因と治療法について解説していきたいと思います。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは、覚醒した状態を保つのに必要な神経ペプチドであるオレキシンを作り出す神経細胞の変性・脱落にあると考えられているようです。また、ストレスが原因となり発症する可能性もあるようです。
治療としては、
- 薬物投与治療
- 生活指導
が挙げられます。
薬物投与治療では中枢神経刺激薬「モダフィニル」や三環系抗うつ薬「クロミプラミン」などが主な治療薬とされているようです。
突発性過眠症
突発性過眠症は、明確な原因が明らかにされていません。
しかし、睡眠や覚醒に関わる何らかの遺伝的背景が関わっている可能性が考えられているとされています。
治療としては、
- 薬物投与治療
- 生活指導
が挙げられます。
ナルコレプシーと同様の治療法ですが、薬物投与治療では「覚醒維持薬」という薬が用いられることが多いようです。
比較的長期化する病気ではありますが、自然に治ることもあるようです。
ナルコレプシー・突発性過眠症以外の過眠症の原因
上記の病気以外で考えられるのは、生活習慣によるものや病気の一症状です。
- 睡眠不足
- 睡眠の質を落とす環境
- 摂取物質の影響
などの生活習慣による症状から
などの病気の一症状の場合があります。
まとめ
今回はナルコレプシーと突発性過眠症の違いや原因、治療法について調べてみました。
我慢できないほどの眠気に襲われる状況が続くときは、専門医への受診をおすすめします。
生活習慣や生活環境も見直してみましょう!